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カテゴリー:『葬送カノン』制作記

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#6 閃きの神は降りてくるのか?(藤田)

  • 08.07
  • 2012

「葬送カノン制作記」というカテゴリでありながら「葬送カノン」の内容に一切触れてない事に今気が付いた男、藤田です。
いや、立ち絵も揃って公開出来る事はもうほぼ確実だと思うのですが、俺が書くとしれっと無意識にシナリオの肝を説明してしまいそうで……作品ページの紹介文とかどうしようか……

と、いういずれ来る現実から目を逸らして第6回!何か前回までを読み直すと「ヘボリーダーが上から目線で制作指南」で、制作記っぽくない。とはいえ振り返れば思い出すのは何度も何度も修正(というよりトランスフォーム)したシナリオ修羅場と探しても探しても終らない素材探索修羅場……じゃあ今日はそのシナリオ制作修羅場(自分のみ)のお話を。

誰も信じてくれないかもしれませんが、私これでも文章書きで小銭を稼いでまして、今は少し違う事をやってるんですが以前は穴埋め文章を作ることが多く、時間が無いときにとにかく何でもいいから空いてしまったスペースを埋める文章を速く書く、っていう事をやってました。だから文章を生産するのは遅い方ではありません。が、シナリオはボリュームさえあれば良いわけでもなく、今回は見事に迷走したシナリオを連発しまして。正直最初のバージョンは今や自分で見るのも辛い。最終形が完成するまで書いたシナリオ原稿用紙換算で1281枚。

何故、何故そんなに書いた?と聞かれたら書いてる最中は「閃きの神が降りてきたから……」と言ったかもしれません。
ですがようやく一段落してわかったのは、違う、それは閃きの神ではない。唯のマイブームが変遷して書きたいことが違っただけや、という事です。

青春カルテットよりはかなりのボリュームアップはしたものの、葬送カノンも大作、と言うほどのテキスト量はありません。しかし私としては物語を腰を据えてこんなに書く事はなかったわけで。そしてプロット通りに書けない為、書きはじめと終了時で嗜好が変わればほぼ迷走するわけで……
多分ですがプロット通りに書けない人はきっと書いていくうちに今書いてる物語に対する不信感が膨らみやすいのだと思うのです。プロットがしっかりあって、それを指標に書くのであれば、自分が何を狙って今書いているのか分かりますから、書き始めの嗜好も思い出して確認できます。
しかしそうでなければ書くほどに最初書き始めたほどのモチベーションはキープできず、そういう時に思いついた新しいアイディアは今書いてるシナリオの不信感が大きいほどに、まさしく神が降りてきたような開放感に満たされます。そしてそれを取り入れたい衝動は非常に強く、場合によっては今書いてるシナリオを破棄してしまいます。新鮮さは根気を殺す毒を持っているのです。
今回に関して言えば迷走しましたが、何故か主人公以外の主要登場人物はあまり変遷しなかった為、最終形で登場キャラがかなり生かせたというプラスポイントはありました。プラスポイントはそこだけですが。
でもプロット絶対主義を今回を教訓に主張するのも難しく……勢いが産む名シーンてありますから。ビシッと決める部分と柔軟性のバランスが良いのが一番いいのでしょうが、それが出来れば苦労しない。

青春カルテットの時も何度も書き直して「変わるたびに読まなきゃいけない他のメンバーのことも考えろ」と怒られた事があり、今回はそれをまたやってしまって、さらにボリュームも大きいので他のメンバーさんには書き直しによる進行遅延も含めて申し訳ないと反省してます。

次回以降にもっと大物のシナリオを書く事もあるかもしれません。というか書きたい。せっかく複数シナリオさんがいますので協力して貰いたい。しかしまた「閃きの神」に振り回されるようであればそれはあっさり頓挫するでしょう。勿論本当に素晴らしいアイディアを産む事もあるのでしょうが、まずは地道に最初に書きたかったことにそって書く。これが完成には一番の近道です。

「閃きの神」が降りてきたと思ったら、自分の中で反芻して、もしくは他の人に聞いてみて、本物かどうか見極めて、その上で針路どうするか判断。一人で作っているわけではないのですから、こういう時こそ仲間の力を借りてみてはいかがでしょうか?勝手に進めて何度も完成品を読まされるよりは、作品像の共有・確認も含めて有意義だと思います。

「ちょっとまて そのひらめきは 本物か?」

指差し確認で進めていきましょうーではまた次回!

#5 お願い上手は段取り上手(藤田)

  • 07.25
  • 2012

もう隔週更新って事にすればいいのにそうすると一ヶ月に一回ぐらいになりそうなのであくまで毎週更新予定の制作記、第5回です。

さて、同人ゲームの求人は夏休みを向かえて賑わっております。ところで同人ゲームって何故作る時に仲間を募集するのでしょう?
大体は自分のスキルじゃ出来ない部分を手伝って貰わないと完成しないからですね。多分募集者は集まってつくる楽しさも期待してるはずなのですがそれを言うと「仲良しごっこかよ」って非難されることが多い不思議……

同人ゲームの制作仲間募集については話を別に譲るとして、今回は仲間が集まったらその人達のスキルを生かすにはどうすればいいか?という事を「葬送カノン」を作りながら考えていたのでそのお話をします。参考になると思いますよ~何故なら私はよく募集をみる「シナリオしか書けないスキルレスなリーダー」なので、そういう人がやるべきと思われる立ち回りです。

BRANZNEWは物凄く運の良い事にひなみやさんという「シナリオを作ること以外は大体できる」私の逆な万能さんと、同人ゲーム制作経験豊富で全般に博識なfolさんがいますので、ノベルゲームに限定すればシナリオだけ作って丸投げすれば完成する体制ではあります。が、そんな事をすれば間違いなくBRANZNEWは私以外誰も残らないでしょう。「シナリオ」「絵(グラフィック)」「スクリプト」「音楽」だけではノベルゲームは出来ないのですよ……分かりやすい部分で言うと背景は誰が用意するのでしょう?「絵(グラフィック)」がいたらその人に描いてもらえば良いんじゃないの、と思って進めると「絵(グラフィック)」担当の人は逃げます。背景は描くのはものすごく大変ですし、キャラが描けても景色が描けない人はいっぱいいます。「でも『絵(グラフィック)』で本来用意する部分なんだからやってくれよ」と言っては駄目です。気心知り合っていればともかく、多分「絵(グラフィック)」の人は「こんな事はするつもりじゃなかった……」とモチベーションはダダ下がりになるでしょう。背景だけではなく効果音も同じです。じゃあどうすればよいか?出来る限りリーダーが率先してやりましょう。他にも作っているうちに出てくるメンドクサイ雑用が制作が進むと湧いてきますが、これもリーダーがやりましょう。スキルレスなリーダーは特に。間違っても「雑用」なんて募集しちゃいけませんよ……!

何故か?理由は三つあります。一つはメンバーのやる気がリーダーのやる気を上回る事は殆どないからです。率先してやらないリーダーを見てたらスタッフのやる気もそこに合わさってしまうのは必然ですね。逆に言えばリーダーが頑張れば他の人も、必ずしもではないですが、積極性が出てくると思います。
二つ目は細かい雑用を掌握してこそ、現実的な進行が組めるからです。全体の進行を把握するのは当然として、制作が進行すると沸いてくる作業を把握しておかないと、ある程度進んで浮かび上がる「これ、だれがやるの?」っていう作業や課題は時としてやっかいなストッパーになってしまいます。人数が多いサークルさんほどリーダーがそういう事を早めに把握できてるかどうかは重要です。
そして三つ目。そういうめんどくさい事を全部やってこそ、リーダーは他のスタッフさんに「お願い」が出来るのです。二つ目まで見ると「スキルのないリーダーなら雑用でも出来ない作業いっぱいあるんじゃない?」と思うでしょう。確かにそうです。でもただ「出来ないからやっておいて」より、自分で四苦八苦した結果で他のスタッフさんにお願いする方が、気持ちの問題もありますが、表題の通り、自分が関わったからこそお願いする際に引き受けて貰いやすいように段取り出来るからです。

例えば素材が見つからない場合、ただ「○○な写真がない」って小出しにするより、まとめてリストアップしてシナリオとつき合わせてどういう問題で見つからないのか補足したメモを作って共有しておけば、他のスタッフさんは探しやすいですね。
加工が必要な場合でもお願いするスタッフさんよりシナリオを先に読みこんでたからこそ、何故その加工が必要なのか、どうしたいのか、が説明できますね。これは理由その二にも関わりますが。

スキルレスなリーダーはお願い上手になるべし!そしてお願いの為にはお願いを納得して受けてもらうように労力を惜しまないべき。そうすればよっぽど問題が無ければ一緒に作ろうと一度は決めた仲間であれば無碍にはしないでしょう。

補足すると細かい作業を積極的にやりたい、というメンバーがいたならお願いしても良いでしょうが、上記したようにリーダーがやる事で発生するメリットは馬鹿に出来ませんのでそのメンバーがどう進めているか、は把握しておいた方が良いでしょう。

個人的な理想としてはリーダー以外のメンバーはやりたい事だけにほぼ専念できるようにできるのでは、と思ってます。というか他のサークルさんはそうしてるんじゃないですかね?メンバー人数少なくても出来てる、って事は分担の選択と集中が出来てるハズで、それを大体分かっていれば、お互いの得手不得手を補った制作になるんじゃないかと。それが出来たらもうスキルレスリーダーではないでしょう。

こうやって偉そうに語っていますが私はスキルレスリーダーですよ湧いてくる課題にてんてこ舞いですよ今度こそシナリオ最終チェックにしたいけど不安しかない……駄目だったら絵師さんの立ち絵完了に置いて行かれるという非常に恥かしい状況に、あああ……

というわけで近いうちにちょっと寂しいHPに少し手が入る予定ですので。本当にちょっとですが。だがそのちょっとはなかなかなものですよー

と自分でまたハードルを自分で上げて今日は此処までです。読んで頂いてありがとうございまいした!

#4 方針は気まぐれに踊る(藤田)

  • 07.11
  • 2012

「葬送カノン」制作記、第四回にしてようやくこの企画のスタートらしき部分のお話です。
これに関してはBRANZNEW独特の事情が絡んでいます。それは「メンバー5人中4人がシナリオ」と、いう事です。
前回「青春カルテット」はサークルとしてまずは練習策として作ったので、経験者だったfolさんの助言を元に短めのシナリオで、纏めやすい題材で、集めやすい素材で、という事を念頭に作りました。初見同士のメンバーでしたが何とか巧い事合わせて、どうにか完成に至りました。
そして次の作品を出すにあたって、多分シナリオ班の頭にはこんな要望があったはずです。
「もっと自由にシナリオ作りたいなぁ」
そこで私は「短編集みたいに好きに書いてパッケージだけ一緒にしよう」と言いました。が、folさんが「それじゃ一つのゲームとして出す意味がないのでは」と至極ごもっともな意見を出しました。そして共有部分の案を出すのでそれを元に作りませんか?とも言われたので、話し合いはその結論を採択して各人シナリオの書きはじめました。

……今現在としては「葬送カノン」の中にその共有案の原型は残っています。しかし最初にお話した通り、私の暴走により数回木端微塵になっております。いや、あえて言いましょう。folさん以外はかなり好き勝手やってたよ?最近の会議でひなみやさんが「folさんは企画書の要望通りに作ってくれる安定感があります!」と言っていましたが、きっと「folさん」と「は企画書~」の間に「だけ」という言葉をつけたかったのを飲み込んだと思います。と言うかfolさん以外は「プロット通りには作れません!」と白状しておりますので……

話を戻しますが、とにかく筆の速さだけは自信がある(ヒマとも言う)私が共有案とは掠りもせず、書きたいままに書きましたやや大作!、みたいのを最初に出したわけですよ。他の人のシナリオとも、噛み合わないのを。しかも出来は皆で苦笑いして駄目出しの嵐になるほど。それを受けて「直すよ」と私は次のバージョンを書き始めたものの、他のシナリオとの共有キャラがいましたので、そこは残して作る、と言いました。言っただけでしたが。そしてfolさんが頑張って共有部分を調節して提示して、その直後ぐらいにホコロさんがシナリオを仕上げました。ホコロさんはちゃんと共有案や共有設定を生かして、かつ面白い作品を出しました。今回唯一初期からの大幅改変が無かったシナリオです。しかしまたそれに影響された私がホコロさんのシナリオキャラを組み込んでまた無軌道なver2.0を仕上げfolさんが調節して……

……書いてみると私しか迷走してないな?ちなみにその協調性の無いシナリオを他の人のシナリオと無理矢理繋げようと「真・共有部案!」などという色々台無しなアイディアをいくつか出しましたが、誰も良いとは言ってくれませんでした。

つまり今回のエピソードから得られた教訓は「暴走するヤツがいたらストッパーが必要」かな……

ちょっと真面目にお話しますとうちのサークルは私がリーダーですし、本当に意見が割れた場合は私の決断で決める事にはなっています。しかしシナリオ担当としては他のシナリオさんと立場は同等です。つまり出てきたシナリオに対して決定的にイエスノーを言える立場を作っていなかったので、また人の良いメンバーさんばかりですので、微妙な意見でも殺さず採択する努力をしようとしてみたりして、シナリオ制作中期まで何となく形のはっきりしないまま進んでしまった、という部分があります。しかしシナリオに対して決定的な駄目出しやリテイクができる立場には説得力が必要です。その立場を「実力の高い人で」としても正直実力なんて明確に測定できません。仮に明確な実力差があったとしても、その立場の人はただイエスノーを言うだけではなく、言葉を選んでアドバイスしたりできないと衝突を生むと思います。同人でもそれぞれのプライドを考えて行動するのは大切でしょう(少人数で気心が知れていればあまり関係無いかもですが)

私達の話だけをすれば、もう結成2年目でお互いの性格は多少掴めてきていると思いますので、色々な部分の決断を誰が出すか、を次回は今回よりはっきりしたいなぁ、と考えています。

余談ではありますが、シナリオが完成して私が背景やSEを収集しているのですが、必死で探してるよ!頑張ってるよ!とチラッチラッしつつ候補を提出しても容赦なくボツ連発されております。探し下手もありますが、良い意味で遠慮が無くなった&言えば応えてくれると思われてる、だといいなぁ、と思う今日この頃です。

それではまた次回!

#3 仕様書(企画書)は絶対に作る事!(その2)(藤田)

  • 07.03
  • 2012

はいまた更新遅れたー申し訳ないです……藤田です。

前置きはともかく仕様書?を作って無事ひなみやさんにゲームの大まかな部分は掴んでいただきました。一安心。
というわけで約束通り、良かった点と課題が出来た点を、私がどういうものを作ったかを交えながらお話していきます。
ちなみに、進行・企画から、スクリプト・デザインへ、イメージを掴んで貰う、という事を目的としてますが、汎用すべき課題も提示されました。

①どんな簡素でもビジュアルイメージがあると良い
・今回はタイトル画面等の演出について、ペイントと素材の切り貼り、という安っぽい上にデザインセンスが壊滅してる私が制作、という正直人に見せて良いものか疑問なイメージ図を何枚か提示しましたが、思ったより好評でした。文章書き同士や絵描き同士など、担当範囲が同じであれば(もしくは嗜好の近い二次創作)多少のやり取りで大まかにイメージ共有できる事もあるかもしれませんが、違う場合はどんなに技術力に問題があっても、視覚で理解できる資料の存在は重要、だそうです。ひなみやさんの優しさを差し引いても、アレで許されるなら伝える努力があれば大丈夫、な出来でしたので、経験の浅い企画さんはスキルが無くても勇気を出してイメージ図を作って話し合うと良いと思います。

②具体的にやる事(やりたい事)を示しておくと良い
・作品のテーマみたいな物は決まっていても、実際にそのテーマから何を連想するかは、はっきり言って人それぞれです。それを加味した上で指示できる豪腕な進行には最初からはなれません。どんなに意気投合した、と思っていても経験不足ならそれぞれずれたり、具体化できなかったりします。何となく経験が浅いと抽象的な指示である程度自由にした方が良い気がするかもしれませんが逆です。早いうちに例えば「こういうシーンを使ってプレイヤーに感動して貰いたい」とか「こういう演出でこのゲームの世界観に浸って貰いたい」というのは、挙げれるだけ挙げておいた方が、やりやすいそうです。今回は、遅すぎですが、ようやくそういう指示を出せました。ゴールであったりチェックポイントになると思いますので次回は最初にやりたいです。

③全体で話し合いに使えるように思いついた問題点は先に挙げておいた方が良かった
・と、言う訳でビジュアルイメージと目的の明示によってスクリプトさんはぼやけていたイメージが掴めました。しかしそうする事によって露見する問題点って結構あるんです。少なくとも仕様書や企画書を作りながら自分で不確かだったり不安だと感じてた部分は、ほぼ他の人が見れば問題点として挙がります。逆に言えば仕様書や企画書を作る人は作りながら感じた問題点は最初から示した方が二度手間を省けます。今回はマンツーマンで話し合いでしたが、人が増えればこの二度手間はかなりの重石になる可能性が高いので、問題点を自覚しながら仕様書や企画書を作る事を恥と思わず、話し合いの場に出せる用意をした方が建設的です。

④「今回はこういうストーリーで」と「今回はこういうゲームで」は同時に出して欲しかった
・「当然だろ!」と言われるかもしれませんが、ノベルゲームでは(特にシナリオ担当は)世界を膨らませる事が中心になって、ゲームとしての有り方の具体的な部分は後付になりがち。逆にゲームとしての構想を膨らませるのが楽しくて具体的なシナリオが後付になる、これもあると思います。膨らませるのがゲーム制作では一番楽しい(完成時は別)事は多いと思いますので、仕方がない部分はあるのでしょうが、複数制作であれば、少なくとも進行や総括は皆で楽しく膨らませつつ、実現性やバランスを考えて、しかるべき時期に両方出した方が、今回みたいなスタッフ間での温度差を産まなくてすんだはずです。

重要なのは以上です。補足としては「企画書や仕様書を読む人が分かりやすいのも大切ですが、ちゃんと理解する努力はするので作る人がやりやすい様に作る事だって重要です」との事です。外注さんに頼む場合はそうはいきませんが、多少気心の知れた人同士での制作であれば、企画書や仕様書に作る人の個性ややりたい事が見えるのも悪い事ではないかもしれません。

作り慣れてる人には「何故今更こんな事を?」という内容かもしれませんし、以前お話した事と被っている部分もありますが、同人ゲーム制作初心者の視点として書いてみました。3年やっても初心者リーダーという問題点は置いておいて、今後も同人ゲーム制作の経験が浅い人のちょっとでも参考になったり、ベテランさんが生暖かい笑いを浮かべるような制作記になると思います。興味を持たれた方はお付き合いいただけたら嬉しいです。

……え?葬送カノンの制作はどうなってるかって?順調だよ。この前も「イメージはバキューとなってズガガン!ビシ!シャキーン!でヨロシク哀愁!」って皆に言っておいたから。うちはスタッフ間でテレパシー使えるし。この前もちょっと神からの電波受信したし。お薬?ちゃんと飲んでるよ虹色のヤツ。そういうわけで葬送カノン本編もヨロシクメカドック!

……凍えても、止められない、芸風。古いし。

#2 仕様書は絶対書くこと!(その1)(藤田)

  • 06.20
  • 2012

「週一更新を!」と最初に言っておきながら早速守らなかった藤田です。いやまぁ色々ありましてね……遊びに行ってたんですよごめんなさい!

というわけで気を取り直して「葬送カノン製作記」第二回です!予定であれば遡って制作初期の話をするはずでしたが、タイムリーかつ本当は最初にやるべき大切な事をやってなかったツケが今まわって来ましたのでそのお話を。

仕様書を作りましょう。

同人ゲーム制作のノウハウサイトでは殆どがその重要性を語っていたにも関わらず、私は「葬送カノン」制作にあたって全く作る気がありませんでした。理由は油断です。「青春カルテット」でも作らないで進めたので今回も大丈夫であろう、と。シナリオの内容さえ巧く合わせれば何とかなる、と。

しかしその結果招いたのは、まず前回でもお話した通り「進行の迷走」
仕様書という地図があることはメンバーだけでなく進行もどう進む予定だったかを常に確認出来ます。変更したいときもそれを元に指示を出ば全体が迷走する事を回避しやすくなります。こうやって書いてみると当然過ぎる事なのですが、慣れてくると意外と「無くてもなんとかなるだろう」と思ってしまいます。(私だけかも……)

そして「シナリオのリテイク連発」
複数のシナリオライタ-で一つのシナリオを作る。この為に最初の構想段階でやりすぎなぐらい時間をかけてコンセプト、イメージ、設定などを入念に練りこんで仕様書に上げておかないと、軽く話し合った程度で後は完全にお任せにすると確実にそれぞれで大きくブレます。シナリオさんのお任せ範囲を広く持っておくのは一見それぞれの味が出そうですが逆です。一つアクの強いシナリオがあれば他のシナリオが振り回されます。地力があって対応できる優秀なシナリオさんほどドンドン制限されてしまいます。ですから一番最初にキッチリ話し合って方向性を確実にしておく方が、シナリオさんはその中で自分の得意な事を生かせます。自由が必ずしも素晴らしくはないのです。これからメンバーを引っ張ってゲーム制作する方は遠慮なく自分の指針を押し出して進めるほうが良いと思います。(全部に当てはまるわけではないでしょうが)

で、今直面しているのが「ゲームデザインの曖昧さによる問題」です。
ノベルゲームとはいえ主役はシナリオだけではありません。実際にゲームとして作り上げていくには色々な担当さんが関わる事になります。シナリオ同士だけで「なんとなく」分かり合ったつもりでも(これも凄い危険なので「なんとなく」は出来る限り少なく)他の担当さんがそのイメージを掴めなければ進める事は難しくなります。今回気になっていながら結果放置していたひなみやさんの言葉があります。

「なんか雰囲気が掴めないんですよね……」

ひなみやさんはスクリプトだけではなくデザイン・演出・実装管理など一人で色々な部分を担当しており、今回の制作にあたってもゲームを実際に形にするにはひなみやさんの力を借りる部分は非常に大きいのはわかっていたことでした。そのひなみやさんが、開発の初期からしばしばそう呟いていました。私は「シナリオが揃えば大丈夫だろう」と軽く思ってました。しかし、シナリオが揃っても今なおひなみやさんはゲームイメージを掴む事に大苦戦してます。勿論ひなみやさんの努力が足りないわけではありません。完全に私の怠慢です。ゲームはシナリオだけではない!と言っておきながらシナリオ読めば分かるでしょ?って、それは最悪の進行です。論外です。ゲームは総合制作である、という事を完全に忘れ去ってます。メンバー全員が共有するゲームイメージを誰かが示す事、その重要な事を私はやっていなかったのです。

そしてこれらの問題は最初に仕様書をきっちり作っていれば全て回避できました。言い訳をすると私はリーダーとはいえ実力を認められてその立場にいるわけではありませんし、何かメンバーの誰よりも優れた能力もありません。だから積極的に指針を作ろうとする事に抵抗がありました。だからスケジュール管理以外はメンバーの出来る限り自由に任せようとしました。しかし今思うのは、リーダーや企画進行を担当するなら、積極的にゲーム内容の方向性を決める事の主導権を握るべきです(これもサークルさんそれぞれでしょうが、今の持論です。あと同人なら、という前提です)

しかしそんな事を今更言っても仕方がないので、反省したなら今からできることをやろう。と、いうわけでひなみやさんがゲームイメージを掴める様に今から仕様書制作です。今更過ぎますが。「あいまい」という倉庫に保管していた火薬に火を点けるかもしれませんが。しかしこのままじゃ制作は瓦解するか統一感の無いものになります。

と、いうわけで今週ひなみやさんと打ち合わせするにあたって「はじめてのしようしょせいさく」です。色々調べてますがかなりそれぞれのやりやすい様に作る事と、長ければ良い、という訳ではないらしいです。出来上がった仕様書とそれを見たひなみやさんの反応や感想次第ですが、来週はそれを踏まえて「BRANZNEW流仕様書制作のポイント」をお話しする予定です。

結成から2年が経過したにも関わらず初心者リーダーから抜け出せない駄目な人の話ですが、初めてゲーム制作をする方の参考になったり、経験や実力のある方の笑いの種になればいいなぁ、と思っていますのでお待ちください。

ではまた来週!

*話し合いの結果糞の役にも立たない仕様書だと判明した場合は中止です。

#1 進行役は考えて進行しましょう(藤田)

  • 06.05
  • 2012

色んな意味で安定しないリーダーを、皆で手取り足取り優しく導いて、リーダーが思いつきで皆で積み上げた積み木を崩しても、誰も怒らずもう一回積み木を組んでくれる。そしてまたリーダーが崩すけどメンバーが誰も抜けなかったと言う奇跡の物語。それが「『葬送カノン』製作記」

……『葬送カノン』制作記立ち上げにあたって、スカイプのログを遡ってみたのですが、本当に上記の通りで自分の痛さにこの制作記を立ち上げた事を激しく後悔している藤田です。記憶としては若干強引だったものの、リーダーとしてしっかり引っ張ってるつもりでした。だが記憶は美化されて、記録は真実を雄弁に語る。本当に過去(しかも最近含む)の自分と向き合うの辛い。凄く辛い。ですので予定としては「同人ゲーム制作の苦労や現実を配信して、同じく同人ゲーム制作する方の参考になるコンテンツ」でした。が、ちょっと冷静に過去を見つめなおす時間が欲しいので、今回は当然のお話でお茶を濁してしまう事にします。

私はこのサークル「BRANZNEW」のリーダーではありますが、同時に進行でありシナリオ担当であり折衝役でもあります。この中でも人数が増えると当然進行が重要度が高くなります。メンバーさんも外注さんも貴重な時間を頂いて制作するので、効率よく進行するのは必須ですね。特にウチみたいに複数のシナリオさんが絡んで作るのは無駄を少なくする為に、事前に打ち合わせた通りに出来る限りなるように調節する。これも重要です。

ですが!このブログを通して読んでる方ならご存知の通り!その進行役が!一番ぶれてる!

(具体例)

・藤田「今回はシナリオの分量は青春カルテットより少し多い程度で無理なく作って、半年前後で完成させましょう」⇒「シナリオ実際書いたら青春カルテットの五倍になった!」「でも前回のノウハウあるし半年で出来るような……」⇒ひなみやさん「え?」×3
・藤田「folさんがプロット作ってくれたぞ!よし、これを生かしたシナリオを作ろう」⇒「出来たよ!プロットに沿ってない?忘れてた!メンゴ!」⇒folさん「え?」×3以上(細かいのは数え切れません)
・藤田「ホコロさんのシナリオは素敵だなぁ。よし、俺のシナリオに同じキャラを登場させよう!」⇒「ホコロさんのキャラの戦闘力は53万です。そして全ての元凶はノストラダムスだったんだ!(抽象的表現)」⇒ホコロさん「な、なんだってー!!??」
・藤田「遠野さんの原案で俺のシナリオもかなり素敵に!ありがとう遠野さん!」⇒「遠野さんはここでトキを出すつもりだったけどアミバって事にしよう。俺の書いたトキが本物!俺は天才だー!!(抽象的表現)」⇒遠野さん「貴様は長く生き過ぎた(現在も若干係争中)」

百歩譲ってシナリオ専任の人がやったなら、それは進行が調整を試みるでしょう。でも進行が自らやったら駄目です。多分私自身のシナリオの幅の狭さもあるのでしょうが、自分のシナリオが一番調整できる要素となるのが進行とシナリオ兼任の強みなはずですし、それを考慮してシナリオと進行を行えば他のメンバーさんはもっと個々の能力を発揮できたと思います。

今後同じ過ちを繰り返さない為には「企画立ち上げ初期の打ち合わせは出来る限り綿密に行い、進行はそのロードマップを第一にして行う」事でしょう。二人くらいで作るのであれば、打ち合わせを繰り返しながら進めて大丈夫でしょうが、三人以上になると打ち合わせの時間も全員集合でとる事が格段に難しくなりますので、その分一回の打ち合わせで決めた事の重要性を心にもっと強く持つべきでした。また決めた事を覆すのを繰り返すとメンバーさんのモチベーションを確実に殺ぐので、決定事項はちゃんと守るのは当然ですね。ごめんなさい!(五体投地)

……ねぇ、この制作記もう嫌だよー自分の痛さから目を背けたいよー
……ああ、確かにここで放棄したら「前言を覆すのは良くない」と発言したことを覆しますね。
……頑張ります。次回はもっと実際に行われたやりとりを元にお話できたらいいな、と思います。

あくまでメインはゲーム制作ですがここを含めて少しづつ「葬送カノン」リリースへ向けて発信する情報を充実させますのでよろしくお願いします!

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